ランニングやサイクリング、トレイルランニングなどの持久系スポーツでは、「長く動き続ける力」が大切です。そのため、トレーニングというと走る距離を増やしたり、心肺機能を高めたりすることに意識が向きやすいかもしれません。
一方で、持久系アスリートにとって筋力トレーニングも重要な要素です。
筋力トレーニングは、単に筋肉を大きくするためのものではありません。効率よく走るための身体づくり、坂道や後半の粘り、ケガの予防、フォームの安定など、持久系スポーツに必要な土台を支えてくれます。
ランニングを始めたばかりで、ウォッチ選びや記録の取り方から知りたい方は、まず初めてのランニングウォッチの選び方も参考にしてみてください。
この記事では、ランナーや持久系アスリートが筋力トレーニングを取り入れるべき理由を紹介します。
目次
- 高強度筋力トレーニング(HIRT)とは?
- 理由1:ランニングエコノミーの向上につながる
- 理由2:坂道やトレイルで必要なパワーを高められる
- 理由3:ケガの予防につながる
- 理由4:疲れてきてもフォームを維持しやすくなる
- 理由5:トレーニングの幅が広がる
- 初心者は無理なく始めることが大切
- Suuntoウォッチで筋トレも記録しよう
- まとめ|筋トレは、ランナーの走りを支える土台になる
高強度筋力トレーニング(HIRT)とは?

高強度筋力トレーニングは、英語では HIRT(High-Intensity Resistance Training) と呼ばれることがあります。比較的高い負荷を使い、少ない回数で筋力やパワーを高めるトレーニング方法です。
ただし、初心者がいきなり重いウェイトを扱う必要はありません。まずは自重トレーニングや軽い負荷から始め、正しいフォームを身につけることが大切です。
持久系スポーツにおける筋トレの目的は、見た目の筋肉量を増やすことではなく、効率よく動き続けるための強い身体をつくることです。
ここでいう「高強度」は、必ずしも限界まで追い込むという意味ではありません。目的に合わせて負荷を設定し、少ない回数でも質の高い動きを行うことがポイントです。
理由1:ランニングエコノミーの向上につながる

ランニングエコノミーとは、同じペースで走るときに、どれだけ少ないエネルギーで効率よく走れるかを表す考え方です。
筋力が高まると、地面を押す力や身体を支える力が安定し、無駄な動きが少なくなります。その結果、同じペースでも以前より楽に走れる感覚につながることがあります。
特に長距離では、小さな効率の差が後半の疲労感に影響します。筋力トレーニングは、長く走り続けるための「燃費の良い身体づくり」に役立ちま
VO₂max(最大酸素摂取量)は、運動中に身体がどれだけ多くの酸素を取り込み、使えるかを示す指標です。ランナーにとって重要な数値のひとつですが、筋力トレーニングはVO₂maxそのものを直接高めるためだけのものではありません。
大切なのは、心肺能力を効率よく走りに変えることです。筋力やフォームの安定性が高まることで、持っている持久力をより無駄なく発揮しやすくなります。
理由2:坂道やトレイルで必要なパワーを高められる
ロードランニングだけでなく、トレイルランニングや登りの多いコースでは、脚の筋力や体幹の安定性が大きく関わります。
上り坂では、太ももやお尻まわりの筋力が必要です。下り坂では、着地の衝撃を受け止める筋力や、身体を安定させるコントロール力が求められます。
筋力トレーニングを取り入れることで、坂道や不整地でもフォームを保ちやすくなり、後半まで粘れる身体づくりにつながります。
理由3:ケガの予防につながる
ランニングは同じ動きを何度も繰り返すスポーツです。そのため、特定の筋肉や関節に負担が集中しやすく、疲労がたまるとフォームが崩れやすくなります。
筋力トレーニングで脚、体幹、お尻まわりを強化すると、着地時の衝撃を受け止めやすくなり、身体のバランスも安定します。
特に、膝や足首、股関節まわりに不安がある人は、走る量を増やすだけでなく、身体を支える筋力を高めることも意識したいポイントです。
理由4:疲れてきてもフォームを維持しやすくなる
レースやロングランの後半になると、脚が重くなり、姿勢が崩れたり、腕振りが小さくなったりすることがあります。
これは心肺機能だけでなく、筋力や体幹の持久力が関係している場合もあります。
筋力トレーニングで身体の土台を強化しておくと、疲れてきた場面でも姿勢を保ちやすくなります。フォームが安定すれば、無駄なエネルギー消費を抑え、最後まで走り切る力につながります。
理由5:トレーニングの幅が広がる
筋力トレーニングを取り入れると、走る以外の方法で身体を鍛えられるようになります。
たとえば、疲労がたまっていて走行距離を増やしにくい時期でも、筋力トレーニングなら目的に合わせて負荷を調整できます。オフシーズンや基礎づくりの時期にも取り入れやすく、年間を通じた身体づくりに役立ちます。
また、ランニングだけでは刺激しにくい筋肉にアプローチできるため、バランスの良い身体づくりにもつながります。
初心者は無理なく始めることが大切
筋力トレーニングは効果的ですが、いきなり高い負荷で始める必要はありません。
まずは、自重スクワット、ステップアップ、ヒップリフト、プッシュアップなど、基本的な種目から始めるのがおすすめです。フォームが安定してから、少しずつ負荷や回数を増やしていきましょう。
痛みがある場合や、正しいフォームに不安がある場合は、無理をせず専門家に相談することも大切です。
Suuntoウォッチで筋トレも記録しよう

Suuntoのスポーツウォッチは、ランニングだけでなく、筋力トレーニングやさまざまなスポーツの記録にも対応しています。
ランニング、トレイルランニング、サイクリング、筋力トレーニングなどをまとめて記録することで、自分のトレーニング全体を振り返りやすくなります。VO₂max、トレーニング負荷、回復状態などもあわせて確認することで、走る日、鍛える日、休む日のバランスも考えやすくなります。
トレーニングの進捗をより詳しく見たい方は、Suuntoアプリとウォッチでトレーニング負荷を管理する方法もあわせてご覧ください。
また、Suunto Coachを活用すると、Suuntoアプリ上でトレーニングデータに基づいたアドバイスを確認できます。日々のトレーニングをより計画的に進めたい方は、AIでさらにスマートになったSuunto Coachも参考になります。
筋力トレーニングを取り入れるときは、走る日だけでなく、休む日とのバランスも大切です。疲労が抜けていない状態で負荷を重ねると、パフォーマンスが落ちたり、ケガにつながったりすることもあります。回復状態を知る指標としてHRVを活用したい方は、HRVを活用して回復状態を確認する方法もチェックしてみてください。
それぞれのバランスを見ながら継続することが、長くスポーツを楽しむためのポイントです。
具体的な筋トレメニューを知りたい方は、「ランナーにおすすめの筋トレ12選」もあわせてご覧ください。
まとめ|筋トレは、ランナーの走りを支える土台になる

ランナーや持久系アスリートにとって、筋力トレーニングは走る力を支える重要な土台です。
ランニングエコノミーの向上、坂道やトレイルでのパワー、ケガの予防、後半のフォーム維持など、筋トレが役立つ場面は多くあります。
大切なのは、無理に重い負荷から始めることではなく、自分のレベルに合った内容を継続することです。
走るだけでなく、身体を支える力も育てる。
その積み重ねが、より強く、より長く、楽しく走り続けることにつながります。