ランニングフォームを改善したいと思っても、「何から始めればいいかわからない」「姿勢や接地をどう直せばいいかわからない」と感じる人は多いかもしれません。
ランニングフォームは、意識するだけで大きく変えるのは難しいものです。姿勢、接地、腕振り、ピッチ、身体の連動を整えるには、走る前のドリルを取り入れるのがおすすめです。
ランニングドリルは、走る動きを分解して練習するためのメニューです。ウォームアップの一部として取り入れることで、身体を走る動きに近づけ、よりスムーズなランニングにつなげやすくなります。
この記事では、ランニングフォーム改善に役立つ8つのドリルを紹介します。初心者からレースを目指すランナーまで、日々の練習に取り入れやすい内容です。
目次
- ランニングフォームを改善するには?
- ランニングドリルを行うメリット
- ドリルを始める前のポイント
- ランニングフォームを改善する8つのドリル
- 1. Aスキップ|膝の引き上げと姿勢を整える
- 2. ハイニー(もも上げ)|ピッチと足の切り替えを高める
- 3. Bスキップ|接地と脚の引き戻しを意識する
- 4. バットキック(ヒールアップ/かかと上げ)|足の引きつけとリズムを整える
- 5. パワースキップ|推進力とバネを高める
- 6. カリオカ|股関節と身体の連動を高める
- 7. バウンディング|ストライドと推進力を高める
- 8. 流し(ウィンドスプリント)|フォームを整えながらスピードに慣れる
- ランニングドリルはどのくらい行えばいい?
- Suuntoウォッチでランニングをもっと計画的に
- <まとめ|ランニングフォーム改善は、短いドリルを継続することから
ランニングフォームを改善するには?
ランニングフォームを改善するには、ただ「きれいに走ろう」と意識するだけではなく、身体の動きを少しずつ整えていくことが大切です。
ランニングでは、姿勢、腕振り、足の引き上げ、接地、ピッチ、重心移動などが連動しています。どこか一つだけを無理に変えようとすると、かえって動きがぎこちなくなることもあります。
そこで役立つのが、ランニングドリルです。
ドリルでは、膝を引き上げる、足を素早く切り替える、接地の感覚をつかむ、身体を前に進めるといった動きを、短い距離で繰り返し練習します。走る前に取り入れることで、身体に「良い動き」を思い出させることができます。
ランニングドリルを行うメリット
ランニングドリルには、フォーム改善だけでなく、ウォームアップやケガ予防にもつながるメリットがあります。
主なメリットは以下の通りです。
- 姿勢を整えやすくなる
- 足の引き上げや接地の感覚をつかみやすくなる
- ピッチやリズムを意識しやすくなる
- 身体を走る動きに切り替えやすくなる
- スピード練習やインターバル前の準備になる
- フォームの乱れに気づきやすくなる
特に、ランニング初心者やフォームに不安がある人は、いきなり走行距離を増やすよりも、短いドリルを継続的に取り入れる方が、走りの感覚をつかみやすくなります。
ドリルを始める前のポイント
ランニングドリルは、全力で行う必要はありません。大切なのは、ひとつひとつの動きを丁寧に行うことです。
まずは、平らで安全な場所を選びましょう。公園、陸上トラック、広めの歩道、芝生など、周囲に十分なスペースがある場所がおすすめです。
ドリルを行う前には、軽いジョギングや動的ストレッチで身体を温めておきます。身体が冷えた状態で大きな動きをすると、筋肉や関節に負担がかかることがあります。
最初は各ドリルを20〜30mほど、1〜2本から始めると取り入れやすくなります。慣れてきたら距離や本数を少しずつ増やしていきましょう。
意識したいポイントは、次の3つです。
- 姿勢を高く保つ
- 力みすぎない
- 動きを大きくしすぎず、リズムよく行う
フォーム改善は一度で大きく変わるものではありません。週に1〜2回、ウォームアップの一部として継続することが大切です。
ランニングフォームを改善する8つのドリル
ここからは、ランニングフォーム改善に役立つ8つのドリルを紹介します。
すべてを毎回行う必要はありません。まずは気になる動きに合わせて、2〜3種類から取り入れてみましょう。
1. Aスキップ|膝の引き上げと姿勢を整える

Aスキップは、ランニングドリルの基本ともいえる動きです。膝を高く引き上げながら、小さくスキップするように前へ進みます。
膝を上げるときは、上半身が後ろに倒れないように注意しましょう。姿勢を高く保ち、足首は軽く曲げて、つま先が下がりすぎないようにします。
やり方
- 背すじを伸ばして立つ
- 片膝をリズムよく引き上げる
- 軽く地面を押して小さくスキップする
- 左右を交互に切り替えながら前へ進む
意識するポイント
- 膝を前に引き上げる
- 上半身を反らさない
- 接地は軽く、リズムよく
- 腕振りも自然に合わせる
Aスキップは、ランニング時の足の引き上げ、姿勢、リズムを整えるのに役立ちます。
2. ハイニー(もも上げ)|ピッチと足の切り替えを高める

ハイニーは、膝を高く上げながら素早く足を切り替えるドリルです。Aスキップよりもランニングに近い動きで、ピッチや足の回転を意識しやすくなります。
膝を上げることだけに集中しすぎると、上半身が後ろに倒れたり、接地が強くなったりします。姿勢を保ったまま、足を素早く入れ替えることを意識しましょう。
やり方
- 背すじを伸ばして立つ
- 片膝を腰の高さに向けて引き上げる
- すばやく反対の足に切り替える
- リズムよく前へ進む
意識するポイント
- 足を素早く切り替える
- 接地時間を短くする
- 腕振りを止めない
- 上半身を安定させる
ハイニーは、スピード練習前のウォームアップにも取り入れやすいドリルです。
3. Bスキップ|接地と脚の引き戻しを意識する

Bスキップは、Aスキップに脚を前へ伸ばす動きを加えたドリルです。膝を引き上げたあと、脚を前に伸ばし、地面を軽く引き戻すように接地します。
ポイントは、脚を無理に前へ振り出しすぎないことです。前に伸ばした脚を、ハムストリングスやお尻の筋肉を使って戻すような感覚で行います。
やり方
- Aスキップのように膝を引き上げる
- 脚を軽く前へ伸ばす
- 地面をなでるように足を戻す
- 左右交互に繰り返す
意識するポイント
- 脚を前に投げ出しすぎない
- 接地は身体の真下に近づける
- 足裏で地面を軽く引く感覚を持つ
- 動きは大きくしすぎず、丁寧に行う
Bスキップは、接地位置や脚の引き戻しを意識したいランナーにおすすめです。
4. バットキック(ヒールアップ/かかと上げ)|足の引きつけとリズムを整える

バットキック(ヒールアップ/かかと上げ)は、かかとをお尻に近づけるように引き上げるドリルです。一般的には「かかとをお尻につける」動きとして知られていますが、ただ後ろに蹴り上げるだけではランニングの動きにつながりにくくなります。
意識したいのは、かかとを真後ろに大きく振るのではなく、膝を少し前に出しながら、足を身体の下で素早く引きつけることです。
やり方
- 軽く前へ進みながら走る姿勢を作る
- かかとをお尻の下に向けて引き上げる
- 左右を素早く切り替える
- リズムよく前へ進む
意識するポイント
- かかとを大きく後ろに振りすぎない
- 膝を少し前に出す
- 足を素早く身体の下へ戻す
- 上半身をリラックスさせる
バットキックは、足の回転やリズムを整えたいときに役立ちます。
5. パワースキップ|推進力とバネを高める

パワースキップは、Aスキップよりも大きく、力強く行うドリルです。膝を引き上げながら、地面をしっかり押して高く跳ぶように前へ進みます。
ランニングの推進力やバネを高めたいときに役立ちますが、負荷もやや高いため、無理に高く跳びすぎないようにしましょう。
やり方
- 背すじを伸ばして立つ
- 片膝を力強く引き上げる
- 反対の足で地面を押して跳ぶ
- 左右交互に大きく前へ進む
意識するポイント
- 地面を真下に押す
- 腕をしっかり振る
- 膝を高く引き上げる
- 着地は柔らかく行う
パワースキップは、スピードを上げたいランナーや、登り坂での力強さを高めたいランナーにもおすすめです。
6. カリオカ|股関節と身体の連動を高める

カリオカは、横向きに進みながら脚を前後にクロスさせるドリルです。ランニングは前後方向の動きが中心ですが、実際には骨盤や体幹の安定、左右の動きへの対応も必要です。
カリオカを取り入れることで、股関節まわりの動きや身体の連動を意識しやすくなります。
やり方
- 横向きに立つ
- 後ろ側の脚を前にクロスして進む
- 次に同じ脚を後ろにクロスする
- リズムよく横方向へ進む
- 帰りは反対向きで行う
意識するポイント
- 骨盤まわりを大きく使う
- 上半身はリラックスする
- 足元を見すぎない
- リズムよく動く
カリオカは、股関節の動きが硬い人や、フォームが左右にぶれやすい人におすすめです。
7. バウンディング|ストライドと推進力を高める

バウンディングは、大きなランニング動作で前へ進むドリルです。通常のランニングよりも大きく跳ぶように走り、1歩ごとの高さと距離を意識します。
推進力やランニングエコノミーを高めるために役立ちますが、負荷が高めのドリルです。最初は短い距離から始め、フォームが崩れない範囲で行いましょう。
やり方
- 軽くジョギングして助走をつける
- 片脚で地面を押し、大きく前へ進む
- 反対の脚で着地し、同じように前へ進む
- 1歩ごとの高さと距離を意識する
意識するポイント
- 地面を後ろではなく下へ押す
- 腕を大きく使う
- 着地は安定させる
- 無理に跳びすぎない
バウンディングは、スピード練習や坂道練習に取り組むランナーにも相性の良いドリルです。
8. 流し(ウィンドスプリント)|フォームを整えながらスピードに慣れる

流し(ウィンドスプリント)は、短い距離をリラックスしたフォームでスピードを上げて走る練習です。全力疾走ではなく、余裕を持って速く走ることがポイントです。
ドリルの最後に流しを入れると、整えた動きを実際のランニングに近い形で確認できます。
やり方
- 30〜40mほどかけて徐々にスピードを上げる
- その後、40〜60mほどフォームを保って走る
- 全力ではなく、気持ちよく速いペースで走る
- 終わったら歩いて呼吸を整える
意識するポイント
- 力まない
- 姿勢を高く保つ
- 腕振りと足の動きを合わせる
- きれいなフォームを保てる範囲で走る
流しは、ジョギング後やポイント練習前にも取り入れやすいメニューです。フォームを整えながらスピード感に慣れることができます。
ランニングドリルはどのくらい行えばいい?
ランニングドリルは、長時間行う必要はありません。ウォームアップの中で、短く継続的に取り入れるのがおすすめです。
目安としては、以下のように始めると取り入れやすくなります。
| レベル | 頻度 | 内容の目安 |
| 初心者 | 週1回 | 2〜3種類を20mずつ |
| 中級者 | 週1〜2回 | 4〜5種類を20〜30mずつ |
| レースを目指すランナー | ポイント練習前 | ドリル+流しを組み合わせる |
大切なのは、疲れ切るまで行うことではなく、良い動きを身体に覚えさせることです。
フォームが崩れてきたら、本数を増やすよりも一度休むようにしましょう。
Suuntoウォッチでランニングをもっと計画的に

ランニングフォームを改善するには、ドリルだけでなく、日々のランニングを記録して振り返ることも大切です。
対応するSuuntoウォッチでは、距離、ペース、心拍数、ラップ、トレーニング負荷、回復状態などを確認できます。フォーム改善のドリルとあわせて、ランニングの記録を継続することで、自分の走りの変化にも気づきやすくなります。
例えば、ドリルを取り入れた日と通常のランニングの日で、ペースや心拍数、ピッチ、疲労感がどう変わるかを見比べてみるのもおすすめです。
インターバルトレーニングや流しを計画的に行いたい場合は、Suuntoアプリでワークアウトメニューを作成し、対応するSuuntoウォッチで確認しながら走ることもできます。
▶︎関連記事:インターバルトレーニングのやり方|ランニング向けワークアウトをSuuntoアプリで作成する方法
ランニングウォッチを初めて選ぶ方は、GPS精度、バッテリー、心拍計測、使いやすさなどを確認しておくと安心です。初心者向けの選び方は、こちらの記事でも詳しく紹介しています。
▶︎関連記事:初めてのランニングウォッチの選び方|初心者が失敗しないポイントを解説
Suuntoのランニングウォッチを比較したい方は、こちらの記事も参考にしてください。
▶︎関連記事:スントのランニングウォッチとは?Suunto Run・Race S・Race 2の選び方
まとめ|ランニングフォーム改善は、短いドリルを継続することから
ランニングフォームを改善するには、姿勢、接地、腕振り、ピッチ、身体の連動を少しずつ整えていくことが大切です。
Aスキップ、ハイニー、Bスキップ、バットキック、パワースキップ、カリオカ、バウンディング、流しなどのランニングドリルは、走る動きを分解して練習できる実践的なメニューです。
最初からすべてを完璧に行う必要はありません。まずはウォームアップの一部として、2〜3種類のドリルを取り入れてみましょう。
継続して行うことで、姿勢や接地、リズムの感覚がつかみやすくなり、よりスムーズなランニングにつながります。
日々のランニングを記録しながら、自分の走りの変化を確認したい方は、Suuntoのランニングウォッチもぜひ活用してみてください。