ランニングやサイクリングを続けていると、「今の自分の体力はどれくらいか」「トレーニング強度は合っているか」「以前より成長しているか」を知りたくなることがあります。
距離やペースだけでも練習の記録はできますが、効率よくトレーニングを続けるには、自分の現在の体力やトレーニングゾーンを把握することが大切です。
SuuntoPlusスポーツアプリには、ランニングの閾値テスト、クーパーテスト、サイクリングのFTPテスト、デカップリング、20mビープテストなど、体力や強度設定の確認に役立つ機能があります。
この記事では、SuuntoPlusスポーツアプリでできる主なフィットネステストと、テスト結果をトレーニングに活かす方法を紹介します。
目次
- SuuntoPlusスポーツアプリとは
- なぜフィットネステストがトレーニングに役立つのか
- トレーニングゾーンを正しく設定する重要性
- SuuntoPlusでできる主なフィットネステスト
- 1. ランナー向け閾値テスト
- 2. クーパーテスト
- 3. サイクリスト向けFTPテスト
- 4. デカップリングで有酸素能力を確認する
- 5. 20mビープテスト
- テスト結果をトレーニングにどう活かすか
- テスト前に確認したいこと
- SuuntoPlusスポーツアプリの使い方
- ZoneSenseやHRVと組み合わせて強度と回復を見る
- まとめ|SuuntoPlusのフィットネステストで、自分の現在地を確認しよう
SuuntoPlusスポーツアプリとは

SuuntoPlusは、対応するSuuntoウォッチで使える追加機能です。
スポーツモードに合わせてSuuntoPlusスポーツアプリを選ぶことで、通常のトレーニング記録に加えて、特定の目的に合わせたデータやガイドを確認できます。
たとえば、トレーニング中の強度確認、ペース管理、フィットネステスト、ナビゲーション補助など、目的に応じた機能を追加できます。
フィットネステスト系のSuuntoPlusスポーツアプリを使うと、ランニングやサイクリングの現在の体力、閾値、VO2maxの目安、FTP、有酸素能力の変化などを確認しやすくなります。
なぜフィットネステストがトレーニングに役立つのか
フィットネステストは、自分の現在地を知るための方法です。
ランニングやサイクリングでは、「きつい」「楽に感じる」といった感覚も大切ですが、感覚だけではトレーニング強度がずれてしまうことがあります。
本来は軽めに行うべき練習が強くなりすぎたり、追い込むべき練習で十分な強度に届かなかったりすると、トレーニング効果を得にくくなることがあります。
フィットネステストを行うことで、次のようなことを確認しやすくなります。
- 現在の体力レベル
- VO2maxの目安
- 閾値ペースや閾値心拍数
- サイクリングのFTP
- 有酸素能力の安定性
- トレーニングゾーンの見直し
- 定期的な進歩の確認
定期的に同じ条件でテストを行うと、トレーニングの成果や体力の変化を振り返りやすくなります。
トレーニングゾーンを正しく設定する重要性
ランニングやサイクリングでは、目的によって適切な強度が変わります。
長い有酸素トレーニング、テンポ走、閾値走、インターバル、レースペース走では、それぞれ狙う強度が異なります。トレーニングゾーンが自分の実力と合っていないと、練習の目的がずれてしまうことがあります。
たとえば、心拍ゾーンやペースゾーンが低く設定されすぎていると、余裕を持って行うべき練習が思ったより高強度になってしまうことがあります。反対に、ゾーンが高く設定されすぎていると、インターバルや閾値走で必要な刺激が足りないこともあります。
フィットネステストの結果は、心拍ゾーン、ペースゾーン、パワーゾーンを見直すための参考になります。
▶︎関連記事:心拍ゾーンとは?Suuntoウォッチでトレーニング強度を管理する方法
SuuntoPlusでできる主なフィットネステスト

SuuntoPlusスポーツアプリには、体力やトレーニング強度の確認に役立つテストがあります。
この記事では、代表的な5つを紹介します。
| テスト | 主な目的 | おすすめの人 |
| ランナー向け閾値テスト | 閾値ペース・閾値心拍数の確認 | ランニング強度を見直したい人 |
| クーパーテスト | VO2maxの目安確認 | 現在の走力を測りたい人 |
| FTPテスト | サイクリングのパワーゾーン確認 | パワーメーターを使うサイクリスト |
| デカップリング | 有酸素能力の安定性確認 | ロング走・ロングライドを行う人 |
| 20mビープテスト | 総合的なフィットネス確認 | チームスポーツや持久力を測りたい人 |
すべてのテストを行う必要はありません。自分の競技、目的、トレーニング内容に合わせて選ぶことが大切です。
1. ランナー向け閾値テスト

ランナー向け閾値テストは、ランニングの強度設定を見直したい人に役立つテストです。
閾値とは、簡単に言えば「きついけれど、ある程度維持できる強度」の目安です。閾値ペースや閾値心拍数を知ることで、テンポ走、閾値走、インターバルトレーニングの強度を設定しやすくなります。
SuuntoPlusの閾値テストでは、ウォームアップの後、一定時間しっかり走ることで、閾値ペースや閾値心拍数の目安を確認できます。
こんな人におすすめ
- テンポ走や閾値走の強度を知りたい人
- 心拍ゾーンやペースゾーンを見直したい人
- マラソンや10kmレースに向けて練習している人
- 感覚だけでなく数値を参考に練習したい人
行うときのポイント
閾値テストは負荷が高いテストです。疲労が強い日や睡眠不足の日は避け、体調の良い日に行いましょう。
できるだけ平坦で走りやすいコースやトラックを選ぶと、安定したペースで実施しやすくなります。
2. クーパーテスト

クーパーテストは、12分間でどれだけ走れるかを測るシンプルな体力テストです。
ランニングの走力やVO2maxの目安を確認する方法として知られており、定期的に行うことで、自分の体力の変化を比較しやすくなります。
SuuntoPlusのクーパーテストを使うと、ウォームアップ後に12分間のテストを行い、走行距離やVO2maxの推定値を確認できます。
こんな人におすすめ
- 現在の走力をシンプルに測りたい人
- VO2maxの目安を確認したい人
- 定期的に体力の変化を見たい人
- 5kmや10kmの走力を高めたい人
行うときのポイント
12分間は短く見えますが、かなり負荷の高いテストです。
最初から全力で入りすぎると後半に大きく失速しやすくなります。前半はやや余裕を持ち、後半にかけて粘る意識で行いましょう。
安全に走れる平坦な場所で行うことも大切です。
3. サイクリスト向けFTPテスト

FTPテストは、サイクリングでパワーゾーンを設定したい人に役立つテストです。
FTPは、一定時間維持できるパワーの目安として使われます。FTPを知ることで、 endurance ride、テンポ走、インターバル、レース強度などをパワーで管理しやすくなります。
SuuntoPlusのFTPテストでは、一定時間できるだけ安定した高いパワーで走り、その結果をもとにFTPの目安を確認します。
こんな人におすすめ
- パワーメーターを使っているサイクリスト
- サイクリングのパワーゾーンを見直したい人
- ロードバイクやトライアスロンの練習をしている人
- 感覚ではなくパワーで強度を管理したい人
行うときのポイント
FTPテストは集中力と体力を使うテストです。交通量の少ない安全なコース、または屋内トレーナーで行うと実施しやすくなります。
パワーを大きく上下させず、できるだけ一定に保つことが大切です。
4. デカップリングで有酸素能力を確認する

デカップリングは、長めのランニングやサイクリング中に、心拍数とペースまたはパワーの関係がどれくらい変化するかを見る指標です。
長時間の運動では、同じペースやパワーを保っていても、時間が経つにつれて心拍数が上がっていくことがあります。このように、心拍数とペース・パワーの関係がずれていく状態をデカップリングと呼びます。
デカップリングが大きい場合、暑さ、疲労、水分不足、補給不足、有酸素能力の不足などが影響している可能性があります。反対に、長時間でも心拍数とペース・パワーの関係が安定している場合、有酸素能力が安定している目安になります。
こんな人におすすめ
- ロング走やロングライドを行う人
- マラソン、ウルトラ、トレイルランに取り組む人
- 有酸素能力の土台を確認したい人
- 長時間でも安定して動き続けたい人
行うときのポイント
デカップリングは、全力で行うテストではありません。一定の強度で長めに走る、または乗ることで、有酸素能力の安定性を確認します。
気温、湿度、補給、睡眠、疲労の影響を受けるため、1回の結果だけで判断せず、同じような条件で定期的に見るのがおすすめです。
5. 20mビープテスト

20mビープテストは、20m間隔の2本のラインを往復し、音に合わせて走るフィットネステストです。
ビープ音の間隔は少しずつ短くなり、徐々に必要なスピードが上がっていきます。チームスポーツや学校の体力テストでも知られており、持久力やスピード持久力の目安を確認できます。
SuuntoPlusの20mビープテストを使うと、テストの進行に合わせてウォッチで確認しながら実施できます。
こんな人におすすめ
- 総合的なフィットネスを確認したい人
- チームスポーツや球技を行う人
- スピード持久力を測りたい人
- ランニング以外の体力指標も知りたい人
行うときのポイント
20mの距離を正確に測り、安全に往復できるスペースを確保しましょう。
急な方向転換を繰り返すため、ウォームアップを十分に行い、滑りにくい路面で実施することが大切です。
テスト結果をトレーニングにどう活かすか
フィットネステストは、実施して終わりではありません。
大切なのは、結果を日々のトレーニングに活かすことです。
トレーニングゾーンを見直す
閾値テストやFTPテストの結果は、心拍ゾーン、ペースゾーン、パワーゾーンの見直しに役立ちます。
ゾーンが自分の現在の体力に合っていると、軽めの練習、高強度の練習、レースペースの練習を分けやすくなります。
練習メニューの強度を決める
クーパーテストや閾値テストの結果を参考にすると、インターバル、テンポ走、閾値走などの強度を決めやすくなります。
閾値やVO2maxの目安がわかると、「今日はどれくらいのペースで走るべきか」「どの心拍数を目安にするか」を考えやすくなります。
▶︎関連記事:インターバルトレーニングのやり方|ランニング向けワークアウトをSuuntoアプリで作成する方法
定期的に進歩を確認する
同じテストを数週間から数か月ごとに行うことで、トレーニングの成果を比較しやすくなります。
ただし、テスト結果は体調、睡眠、気温、コース、風、疲労の影響を受けます。できるだけ同じ条件で行い、1回の結果だけで判断しないことが大切です。
日々のトレーニング負荷や長期的な進歩を確認したい方は、Suuntoアプリでの進歩管理もあわせて活用すると、トレーニングの流れを把握しやすくなります。
▶︎関連記事:ランニングのトレーニング負荷を管理する方法|Suuntoアプリとウォッチで疲労・進歩をチェック
テスト前に確認したいこと
フィットネステストは、通常のジョギングや軽いトレーニングよりも負荷が高くなります。
正確な結果を得るためにも、安全に実施するためにも、テスト前の準備が大切です。
実施前のチェックポイント
- 体調が良い日に行う
- 睡眠不足や強い疲労がある日は避ける
- 痛みや違和感がある場合は行わない
- 十分にウォームアップする
- 安全に走れる、または乗れる場所を選ぶ
- 気温や路面状況を確認する
- テスト後はクールダウンを行う
特に閾値テスト、クーパーテスト、FTPテストは強度が高いため、無理に行う必要はありません。
疲労が残っている日や睡眠不足の日には、テストを延期することも大切です。
回復状態の確認方法は、こちらの記事でも紹介しています。
▶︎関連記事:トレーニング後の回復を確認する4つの方法|HRV・睡眠・負荷・感覚をSuuntoでチェック
SuuntoPlusスポーツアプリの使い方

SuuntoPlusスポーツアプリは、Suuntoアプリからウォッチに追加して使用します。
利用できるスポーツアプリは、ウォッチのモデルやソフトウェアの状態によって異なる場合があります。使用する前に、SuuntoウォッチとSuuntoアプリを最新の状態にしておきましょう。
基本的な流れは以下です。
- Suuntoアプリでウォッチを同期する
- SuuntoPlus Storeから使いたいスポーツアプリを追加する
- ウォッチ側で対応するスポーツモードを選ぶ
- 運動開始前にSuuntoPlusスポーツアプリを選択する
- テストの案内に沿って実施する
- 結果をウォッチとSuuntoアプリで確認する
SuuntoPlus Storeでは、スポーツアプリ、ガイド、パートナーサービスなどを追加できます。自分のトレーニング目的に合わせて、必要な機能を選びましょう。
ZoneSenseやHRVと組み合わせて強度と回復を見る
フィットネステストは、自分の体力やゾーン設定を確認するための目安になります。
一方で、日々のトレーニングでは、その日の体調や疲労、ストレス、睡眠によって、同じ強度でも身体の反応が変わることがあります。
体力テストでゾーン設定の目安を確認したうえで、トレーニング中の強度や回復状態をあわせて見ることで、より実践的にコンディションを管理しやすくなります。
HRVについて詳しく知りたい方は、こちらの記事も参考にしてください。
▶︎関連記事:HRVとは?Suuntoウォッチで回復状態をチェックする方法
Suunto ZoneSenseについて詳しく知りたい方は、こちらをご覧ください。
▶︎関連記事:Suunto ZoneSense
まとめ|SuuntoPlusのフィットネステストで、自分の現在地を確認しよう
SuuntoPlusスポーツアプリには、ランニングやサイクリングの体力テストに役立つ機能があります。
閾値テストは、ランニングの強度設定に。
クーパーテストは、VO2maxや現在の走力の目安に。
FTPテストは、サイクリングのパワーゾーン設定に。
デカップリングは、有酸素能力の安定性確認に。
20mビープテストは、総合的なフィットネス確認に役立ちます。
フィットネステストの結果を活用すると、心拍ゾーン、ペースゾーン、パワーゾーンを見直しやすくなり、日々のトレーニング強度も調整しやすくなります。
ただし、テストは負荷が高いものもあります。体調が良い日に行い、睡眠や回復状態も確認しながら、無理のない範囲で取り入れましょう。
自分の現在地を知ることで、トレーニングはもっと計画的になります。SuuntoPlusスポーツアプリを活用して、日々の練習をより効果的に進めてみてください。