心拍数は、ランニングやサイクリングなどの持久系スポーツで、トレーニング強度を把握するための重要な指標です。
なかでも、安静時心拍数と最大心拍数を知ることは、自分に合った心拍ゾーンを設定し、トレーニングの負荷や回復状態をより正確に把握するうえで役立ちます。
最大心拍数は、どのくらいの強度まで身体を追い込めるのかを知るための基準になります。一方、安静時心拍数は、疲労やストレス、体調の変化に気づくための手がかりになります。
この記事では、安静時心拍数と最大心拍数の意味、測り方、目安、そしてトレーニングへの活用方法を解説します。
最大心拍数とは

参考: Age-predicted maximal heart rate in healthy subjects: The HUNT Fitness Study
最大心拍数とは、運動中に心拍数が到達できる上限に近い数値のことです。
ランニング、サイクリング、水泳などでトレーニング強度を管理する際、最大心拍数は心拍ゾーンを設定するための基準になります。
最大心拍数がトレーニングに重要な理由
最大心拍数がわかると、低強度のベーストレーニングから高強度インターバルまで、それぞれのトレーニングがどの程度の負荷になっているかを把握しやすくなります。
「220−年齢」だけでは不十分な理由
最大心拍数を求める方法として、「220−年齢」という計算式があります。
ただし、この式はあくまで一般的な目安であり、個人の最大心拍数を正確に示すものではありません。
最大心拍数の測り方
最大心拍数は、できるだけ実際に行っているスポーツで測定するのが理想です。
ランナーであればランニング、水泳選手であればスイム、トライアスリートであればランニングでテストを行うのが一般的です。
ランナー向けの最大心拍数テスト例
- 10分以上、十分にウォームアップする
- 5分間かけて徐々にペースを上げる
- 最後に1分間、全力に近いスパートを行う
- ワークアウト後に記録された最も高い心拍数を確認する
最大心拍数を測定するときの注意点
最大心拍数テストは身体への負荷が高いテストです。体調が万全でないときや、心血管系の不安がある場合は行わないでください。必要に応じて、医師や専門家に相談したうえで実施しましょう。
安静時心拍数とは
安静時心拍数とは、身体がリラックスした状態での心拍数です。
最大心拍数と同じく、安静時心拍数にも決まった計算式はなく、個人差が大きい数値です。
安静時心拍数の目安
一般的に、トレーニング習慣が少ない人の安静時心拍数は60〜80bpm程度とされます。
一方で、持久系アスリートでは35bpm前後まで低くなることもあります。
アスリートの安静時心拍数が低くなる理由
継続的なトレーニングによって心肺機能が適応すると、心臓がより効率的に血液を送り出せるようになります。その結果、安静時にも少ない拍動で十分な血流を保てるため、安静時心拍数が低くなることがあります。
安静時心拍数からわかるコンディションの変化
安静時心拍数は、疲労、睡眠不足、ストレス、体調不良、オーバートレーニングなどの影響を受けて変化します。
普段より安静時心拍数が高い日が続く場合は、身体が十分に回復していないサインかもしれません。日々の変化を継続的に確認することで、トレーニング内容を調整しやすくなります。
HRVとあわせて回復状態を確認する
安静時心拍数に加えて、HRVを確認することで、回復状態やストレスの傾向をより詳しく把握できます。
回復状態をより詳しく知りたい方は、「HRVとは?心拍変動を理解してトレーニングの回復を最適化する方法」もあわせてご覧ください。
心拍数をトレーニングに活用する方法
最大心拍数と安静時心拍数を把握すると、自分に合った心拍ゾーンを設定しやすくなります。
心拍ゾーンを活用することで、軽めの有酸素トレーニング、持久力を高めるトレーニング、高強度インターバルなど、目的に応じた強度管理がしやすくなります。
▶︎インターバルトレーニングのやり方|ランニング向けワークアウトをSuuntoアプリで作成する方法
トレーニング負荷と進歩を確認する

トレーニングで大切なのは、毎回追い込むことではありません。強度の高い日と回復を意識する日を組み合わせることで、より安定したパフォーマンス向上を目指せます。
Suuntoアプリやウォッチでトレーニング負荷、疲労、進歩を確認する方法については、 「ランニングのトレーニング負荷を管理する方法」で詳しく紹介しています。
まとめ
安静時心拍数と最大心拍数は、トレーニングの強度設定やコンディション管理に役立つ重要な指標です。
最大心拍数は、一般的な計算式だけでは個人差を十分に反映できません。より正確に知るには、実際のスポーツに近い形で測定することが大切です。
安静時心拍数は、疲労やストレス、回復状態を知る手がかりになります。普段の数値を把握しておくことで、身体の変化に気づきやすくなり、より無理のないトレーニング計画につなげることができます。
