限界は、体力だけで決まるものではありません。海、山、長距離レースという異なるフィールドで挑戦を続ける女性アスリートたちは、技術を磨き、自分の感覚を信じ、困難な状況でも一歩ずつ前へ進んでいます。
ここでは、オープンウォータースイマーのエミリー・レイノルズ、スカイランナーのロビン・ヴィエイラ、フリーダイバーのキミ・ワーナーに加え、ウルトラトレイルの世界を切り拓くコートニー・ドーウォルター、そして日本のトレイルで挑戦を続ける吉住友里選手を紹介します。競技は違っても、その姿から学べることには多くの共通点があります。
限界を超える強さとは
目に見える壁もあれば、言葉にされない壁もあります。初めての距離、技術的な地形、予測できない自然条件、そして「自分には難しいかもしれない」という迷い。挑戦する人にとって、強さとは筋力や持久力だけではなく、状況を受け入れ、考え、前へ進むための心の力でもあります。
これから紹介するアスリートたちは、誰かと同じ方法をなぞっているわけではありません。それぞれが自然と向き合い、自分に合う準備を重ね、自分だけの道を築いています。
エミリー・レイノルズ|水の中で自由を見つける

エミリー・レイノルズの人生で変わらなかったものの一つが、水とのつながりです。米国メリーランド州やジョージア州の競泳プールから、ハワイの広大な太平洋へ。活動の場はスキューバダイビング、シュノーケリング、サーフィンへと広がりました。
競泳で培った持久力を生かし、ハワイの島々の間を泳ぐこともあります。イルカ、ウミガメ、エイ、時にはクジラと同じ海を進む時間は、身体的な挑戦であると同時に、日常から心を解放する時間です。
オープンウォータースイムでは、集中を保ち、自分のリズムを作ることが重要です。水中でも音を楽しめるSuunto Aquaシリーズは、長いスイムを支える選択肢になります。
ロビン・ヴィエイラ|山を読み、判断する力

スカイランナーのロビン・ヴィエイラにとって、走ることは距離を積み上げるだけではありません。高所のテクニカルな地形を進みながら、山の中で思考を研ぎ澄ませ、自分の限界と向き合う時間です。
標高、天候、路面の変化に応じて素早く判断するには、持久力だけでなく、経験と冷静さが必要です。ロビンはGPS、標高、パフォーマンスデータを確認できるSuunto Race Sをトレーニングに活用し、感覚と客観的な情報の両方から状況を判断しています。
山を読み、自分の直感を信じ、難しい局面でも歩みを止めない。その積み重ねが技術、判断力、自信を育てます。
キミ・ワーナー|海を尊重しながら潜る

ハワイのスピアフィッシャーでありフリーダイバーでもあるキミ・ワーナーは、海の美しさと力を尊重しながら水中世界を探究してきました。彼女にとって潜ることは、獲物を得るためだけの行為ではありません。自然の一部となり、環境と調和し、自分の境界を少しずつ広げる営みです。
ダイビングでは、深度、潜水時間、浮上速度などの情報を確実に把握する必要があります。Suunto Oceanはダイブデータの記録とスポーツウォッチ機能を一台に備え、水中と陸上の両方で活動するアスリートを支えます。
コートニー・ドーウォルター|苦しさの先へ進む
ウルトラトレイルランナーのコートニー・ドーウォルターは、長距離レースの常識を塗り替えてきた存在です。極限に近い距離を走りながらも笑顔を失わず、苦しい局面を恐れるのではなく、自分の可能性を探る場所として受け止めています。
コートニーが語る「Pain Cave(痛みの洞窟)」は、苦しさを無視するという意味ではありません。身体と心の状態を受け止め、目の前でできることに集中し、もう一歩進める余地を探すためのイメージです。長距離の挑戦では、ゴール全体を考えて圧倒されるより、次のエイド、次の登り、次の一歩へ意識を向けることが助けになります。
コートニー・ドーウォルターがウルトラランニングの思考を語るSuunto公式インタビュー
吉住友里選手|日本のトレイルで挑戦を形に

世界で活躍するアスリートの考え方は、日本のトレイルにもつながっています。SUUNTOブランドアンバサダーの吉住友里選手は、2026年のKaga Spa Trail Endurance 100 by UTMB®、KAGASPA 50Kで女子総合優勝を果たしました。
吉住選手は、コースの特徴を踏まえてペースを組み立て、レース中にはウォッチの情報と自身の感覚を組み合わせて判断しています。準備の方法やSuunto Race 2の使い方は、KAGASPA 50K優勝・吉住友里選手インタビューで詳しく紹介しています。
海外のトップアスリートと日本の選手では、競技環境や目標が異なるかもしれません。それでも、目標を分解し、状況を把握し、自分の判断で前へ進むという姿勢は共通しています。
5人の挑戦から学べること
1.自然を相手にするときは、観察と判断が力になる
海や山では、同じ場所でも条件が変わります。事前に情報を集め、活動中も周囲と自分の状態を観察し、必要なら計画を変えることが安全とパフォーマンスにつながります。
2.記録は他人と比べるためだけのものではない
GPS、心拍数、標高、トレーニング負荷、ダイブデータなどは、自分の経験を振り返るための手がかりです。感覚と記録を照らし合わせることで、自分に合うペースや準備の方法が見えてきます。
3.大きな目標は、次の一歩まで小さくする
長い距離や難しい挑戦も、実際に進めるのは一歩ずつです。次の目印や区間に集中し、小さな判断を積み重ねることが、遠いゴールへ近づく方法になります。
4.回復も挑戦の一部
強くなるためには、負荷をかける時間と回復する時間の両方が必要です。睡眠や体調の変化にも目を向け、休む判断を含めてトレーニングを組み立てましょう。
競技やレベルにかかわらず、限界は一度で越えるものではありません。自分の情熱に従い、準備と経験を重ねることで、昨日より少し先へ進めます。