クロスカントリースキーのトレーニングでは、心拍数や運動強度、距離、ルートを把握することで、ただ滑るだけでは見えにくい身体への負荷を理解できます。特に冬は厚手のウェアを着るため、Suuntoウォッチを袖の上に装着し、心拍ベルトで心拍データを取得する使い方が便利です。
さらに心拍ベルトを使えば、Suunto ZoneSenseによって「今の身体にとって、この運動がどれくらいの強度なのか」をリアルタイムで確認できます。
同じスピードで滑っていても、長い登り、疲労、寒さ、その日のコンディションによって身体への負荷は変わります。
この記事では、クロスカントリースキーをより効果的に楽しむために、心拍ベルト、ZoneSense、GPSルート、ヒートマップ、ラップ計測など、Suuntoを活用する6つの方法を紹介します。
1. ヒートマップでクロスカントリースキーのコースを探す
まず悩むのが「どこを滑るか」です。
普段利用しているクロスカントリースキーコースなら迷うことはありませんが、旅行先や初めて訪れる地域では、どのルートがよく使われているのかわからないこともあります。
Suuntoアプリのヒートマップを使えば、Suuntoコミュニティのアクティビティデータをもとに、実際によく利用されているエリアを地図上で確認できます。
Suuntoアプリのマップを開き、ヒートマップのスポーツからクロスカントリースキーを選択します。
明るく表示されている場所ほど、多くのユーザーがそのエリアでアクティビティを記録しています。
知らない土地でコース候補を探したり、いつもとは違うルートを見つけたりする際の参考になります。

2. 冬こそ心拍ベルトを使う
クロスカントリースキーでSuuntoを使うなら、特におすすめしたいのが心拍ベルトです。
ランニングではウォッチを直接手首に装着して手首心拍を使うことが多いですが、冬はジャケットや長袖ウェアを重ね着します。
ウォッチをウェアの内側に入れると、トレーニング中に画面を確認しにくくなります。
そこで、ウォッチを袖の上に装着し、心拍数は胸の心拍ベルトから取得するという方法が便利です。
画面をすぐ確認できるだけでなく、胸部心拍ベルトなら腕を大きく動かすクロスカントリースキーでも心拍データを安定して取得できます。

© Daniel Hug / @terragraphy
心拍ベルトは「正確な心拍数」のためだけではない
心拍ベルトというと、「手首心拍より正確に心拍数を測るための道具」というイメージがあるかもしれません。
しかし、心拍ベルトからは心拍数だけでなく、一拍ごとの心拍間隔(R-R間隔)も取得できます。
Suuntoでは、このデータをZoneSenseで解析することで、運動中の身体がどの程度の強度で動いているのかを確認できます。
つまり心拍ベルトは、単に「150bpm」と表示するためのセンサーではありません。
身体の内側で起きている負荷の変化を知るためのセンサーとして活用できます。
3. ZoneSenseで身体の内部負荷を見る
クロスカントリースキーでは、平坦、登り、下りが連続し、運動強度が大きく変化します。
特に登りでは心拍数が上がりやすく、気づかないうちに予定していた強度を超えてしまうことがあります。
そこで活用できるのがSuunto ZoneSenseです。
ZoneSenseは、心拍ベルトから取得した一拍ごとの心拍データを解析し、身体の運動強度を3つの領域で表示します。
- 緑:有酸素領域 — 長時間継続しやすい比較的低い強度
- 黄:無酸素領域 — 有酸素閾値を超えた高い強度
- 赤:VO2max領域 — さらに高い強度
重要なのは、単純に「心拍数が何bpmか」だけを見るのではなく、その日の身体にとって今の運動がどれくらいの負荷なのかを確認できることです。
例えば、同じコースを同じスピードで滑っていても、前日の疲労、睡眠、長時間運動による疲れなどによって身体への負荷は変わります。
ZoneSenseなら、そうした身体の反応を見ながらトレーニング強度を調整できます。
ロングスキーでは「頑張りすぎない」ために使う
持久力を目的にしたロングスキーでは、必要以上に高強度にならないことが重要です。
登りで周囲の人についていこうとして、気づけば強度が上がっていた。
調子が良く感じて、予定より速く滑ってしまった。
そんなとき、ZoneSenseで有酸素領域を確認すれば、イージーな日は本当にイージーな強度を維持するための目安になります。
高強度トレーニングでは狙った負荷に入る
逆にテンポ走や長めのインターバルでは、強度が低すぎても狙ったトレーニング刺激を得にくくなります。
ZoneSenseで無酸素領域やVO2max領域への移行を確認することで、身体が実際に狙った強度まで上がっているかを見ることができます。
ただし、30秒や1分程度の非常に短いスプリントでは、ZoneSenseより速度やパワーなど即時的に反応する指標の方が適しています。
▶︎ 心拍ベルトで運動強度がわかる?Suunto ZoneSenseの仕組みと使い方
▶︎ Suunto ZoneSenseと心拍ベルトの使い方|仕組み・対応機器・よくある質問
4. 周回コースはラップで管理する
クロスカントリースキーでは、同じコースを何周も滑るトレーニングをすることがあります。
そんなときに役立つのがラップ計測です。
SuuntoPlusのLoopを使えば、設定した地点を通過したタイミングで周回を記録できます。

例えば5kmの周回コースなら、各周のタイムや心拍数を比較できます。
1周目から速く入りすぎていないか。
後半になってタイムが落ちていないか。
同じペースなのに心拍やZoneSenseの強度が上がっていないか。
ラップタイムと身体の内部負荷を一緒に見ることで、トレーニング後半の疲労もより理解しやすくなります。
5. GPSルートとウェイポイントで補給地点を確認する
整備された周回コースを滑るだけなら、毎回GPSルートが必要とは限りません。
しかし長距離のクロスカントリースキーや、知らない地域を移動する場合は、事前にルートを作成しておくと便利です。
Suuntoアプリでは地図上でルートを作成し、対応するSuuntoウォッチへ同期できます。
さらにルート上にウェイポイントを設定しておけば、
- 補給地点
- 給水地点
- 山小屋
- 折り返し地点
- 駐車場
などをあらかじめ登録できます。
長距離イベントなら、次の補給地点までの距離を確認しながら進むこともできます。
寒い環境ではエネルギー消費も大きくなりやすいため、補給を「お腹が空いたら取る」のではなく、ルートと合わせて計画しておくことが重要です。
▶︎ Suuntoアプリで登山・トレイルのルートを作る6つの方法|GPX・ヒートマップも解説
6. スポーツモードを自分用にカスタマイズする
クロスカントリースキーで確認したいデータは、トレーニングの目的によって変わります。
ロングスキーなら、心拍、ZoneSense、距離、時間。
インターバルなら、ラップタイム、速度、心拍、強度。
長距離のツアーなら、ルート、残り距離、次のウェイポイントまでの距離などが重要になります。
Suuntoアプリでは、カスタムスポーツモードを作成して、ウォッチ画面に表示するデータを自分の用途に合わせて調整できます。

頻繁に画面を切り替えなくても必要な情報を確認できるよう、「トレーニング中に本当に見たいデータは何か」を考えて画面を作るのがおすすめです。
暗い冬のトレーニングでは画面の見やすさも重要
冬は日照時間が短く、早朝や夕方に暗い環境で滑ることもあります。
そんなときは、ウォッチのディスプレイ設定やバックライトを確認しておきましょう。
特に心拍数やZoneSenseなどを運動中に確認するなら、厚手のウェアの上からでも一目で情報を確認できる状態にしておくことが大切です。
まとめ|冬のトレーニングこそ心拍ベルトを活用する
クロスカントリースキーでは、寒さ、アップダウン、長時間の運動によって身体への負荷が大きく変化します。
Suuntoを活用するなら、次の6つを試してみてください。
- ヒートマップで新しいスキーコースを探す
- ウォッチを袖の上に装着し、心拍ベルトでデータを取得する
- ZoneSenseで身体の内部負荷を確認する
- 周回コースをラップで管理する
- GPSルートとウェイポイントで補給地点を把握する
- スポーツモードを目的に合わせてカスタマイズする
特に心拍ベルトは、単に正確な心拍数を測るためだけの道具ではありません。
一拍ごとの心拍データを使うことで、ZoneSenseは「今の身体にとって、この運動がどれくらいの強度なのか」をリアルタイムに判断できます。
同じスピードでも、身体の負荷は毎日同じではありません。
心拍数だけを見るのではなく、自分の身体がどう反応しているのかを見る。
それが、ロングスキーで頑張りすぎるのを防ぎ、高強度の日には狙った負荷をかけるためのヒントになります。
心拍数を測るだけのトレーニングから、身体の内部負荷を理解するトレーニングへ。
心拍ベルトとZoneSenseを活用して、冬のクロスカントリースキーをより深く分析してみてください。
Action images © Daniel Hug / @terragraphy