初めてのダイビング旅行では、「何を持って行けばいい?」「器材は現地で借りられる?」「飛行機に乗る前後はどうすればいい?」と迷うことが少なくありません。忘れ物を防ぐポイントは、普段の旅行用品とダイビング用品を分け、予約先で借りられるものを先に確認することです。
この記事では、ダイビングインストラクターとして長年活動したSuuntoのアレック・ジョーンズのアドバイスをもとに、予約後から出発、現地、帰国までに確認したい準備と持ち物を整理します。

予約時に確認したいこと
行き先を決めるときは、海の美しさだけでなく、自分の経験や認定レベルに合うポイントかを確認しましょう。水温、透明度、潮流、最大水深、ボートダイビングの有無、必要な認定や経験本数は場所によって異なります。
予約するダイビングサービスには、次の点を事前に問い合わせておくと安心です。
- 参加条件となる認定レベル、経験本数、年齢
- 最終ダイビングから期間が空いている場合のリフレッシュ講習
- レンタルできる器材と、料金に含まれるもの
- シリンダーやウエイトの仕様、使用できるガス
- 現地の水温と推奨される保護スーツ
- 集合場所、送迎、船上で用意される飲料やタオル
- キャンセル条件と悪天候時の対応
初めての土地では、無理に難しいポイントを選ばず、経験を伝えてガイドに相談することが大切です。体調やスキルに不安がある日は、潜らない判断もダイビングの一部です。
忘れずに持って行く書類
器材より先に確認したいのが、参加に必要な書類です。デジタル表示に対応している場合でも、スマートフォンの故障や通信環境に備えて、オフラインで確認できる状態にしておきましょう。
- Cカード(ダイバー認定証)
- ログブックまたはデジタルログ
- パスポート、航空券、宿泊・送迎の予約情報
- 旅行保険・ダイビング保険の証書と緊急連絡先
- 必要に応じて医師の診断書や服薬情報
保険は、通常の旅行保険だけでダイビング中の事故、捜索・救助、再圧治療、器材の紛失まで対象になるとは限りません。補償内容と対象となる活動、水深などの条件を契約前に確認してください。
ダイビング器材の持ち物

すべてを所有していなくても、現地でレンタルできればダイビング旅行は可能です。ただし、身体へのフィット感や操作の慣れが重要なものは、自分の器材を持参すると使いやすくなります。
| 優先度 | 持ち物 | 確認ポイント |
|---|---|---|
| 必ず確認 | マスク、フィン、ブーツ、保護スーツ | サイズ、水温、エントリー方法に合うか |
| 必ず確認 | BCD、レギュレーター | 点検時期、接続規格、レンタル範囲 |
| 持参推奨 | ダイブコンピュータ | 充電、設定、操作方法、最新ソフトウェア |
| 環境に応じて | 水面シグナル器材、ライト | 現地ルールと携行方法をガイドに確認 |
| 予備 | マスクストラップ、マウスピースなど | 自分で交換せず、必要に応じて専門店へ依頼 |
出発直前に初めて器材を組み立てるのではなく、余裕を持って専門店で点検し、プールや慣れた環境で操作を確認します。使用後はメーカーの取扱説明書に従い、真水ですすいで十分に乾燥させてください。
あると役立つ旅行用品
- 水着の替えと速乾タオル
- ラッシュガード、帽子、サングラス
- 現地のルールや海洋環境に配慮した日焼け対策用品
- 防水バッグ、濡れたものを分ける袋
- 酔い止めなど必要な薬(使用可否は医師や薬剤師へ確認)
- 繰り返し使えるボトルと電解質補給用品
- 変換プラグ、充電ケーブル、モバイルバッテリー
旅行中は、移動、暑さ、時差、連日のダイビングで疲れやすくなります。前日は過度の飲酒を避け、睡眠と水分を十分に取りましょう。ウォッチの回復データだけでダイビングの可否を判断せず、眠気、疲労感、痛みなど身体の感覚を優先してください。
ダイブコンピュータの準備

ダイブコンピュータは、現地で初めて触るのではなく、出発前に表示、ボタン操作、アラーム、ガス設定、単位などを確認します。レンタルする場合も、エントリー前にガイドから操作方法の説明を受けてください。
ダイビングと日常のスポーツを1台で記録したい人にはSuunto Ocean、ダイビングに特化した現行モデルを検討する人にはSuunto Nauticシリーズという選択肢があります。機種によって対応するダイブモードや機能が異なるため、自分の認定、ダイビングスタイル、将来の使い方に合わせて選びましょう。
旅行前には満充電にし、専用ケーブルを手荷物へ入れます。ソフトウェア更新は出発直前を避け、更新後に同期と基本操作を確認しておくと安心です。ダイビング後の記録は「ダイビングログをもっと活用する方法」で詳しく紹介しています。
飛行機を利用するときの注意
ダイビング後すぐの飛行機搭乗や高所への移動は避ける必要があります。必要な待機時間は、ダイビング回数、プロフィール、使用ガスなどによって変わります。ダイブコンピュータに表示される飛行禁止時間と、利用する指導団体・ダイビングサービスの案内を確認し、帰国便まで十分な余裕を設けてください。
ダイブコンピュータをほかの人と共用したり、旅行の途中で別のコンピュータへ切り替えたりしないでください。体調不良や減圧症が疑われる症状がある場合は飛行機に乗らず、現地の緊急サービスやダイビング医学に詳しい医療機関へ連絡します。
また、リチウム電池を内蔵する機器、予備電池、工具、液体類の扱いは航空会社と出発国・到着国の規則によって異なります。預け入れと機内持ち込みの条件を、利用する航空会社の最新案内で確認しましょう。
出発前チェックリスト
- □ 予約条件と自分の認定・経験が合っている
- □ Cカード、保険、必要書類を保存した
- □ レンタル品と持参品をリスト化した
- □ 自分の器材を点検し、動作を確認した
- □ ダイブコンピュータを充電し、操作を確認した
- □ 現地の水温、天候、保護スーツを確認した
- □ 帰国便まで十分な時間を確保した
- □ 航空会社の手荷物・電池規則を確認した
- □ 緊急連絡先を同行者と共有した
まとめ
初めてのダイビング旅行を安心して楽しむコツは、何でも持参することではなく、現地で用意されるものと自分で準備するものを早めに分けることです。Cカードや保険などの書類、身体に合う器材、使い慣れたダイブコンピュータを優先し、わからない点は予約先へ確認しましょう。
そして、旅行中は予定を詰め込みすぎず、体調と海況を優先すること。余裕のある計画が、水中での新しい発見を心から楽しむための土台になります。